うちの子どもは病気?低身長の原因を知ろう!
当サイトで紹介している「栄養」「運動」「睡眠」などの生活習慣に気を配ってみたり、他にも様々な身長法やサプリメントなどを試してみたんだけど、どうしても身長が伸びない。
- クラスの中でもダントツに身長が低い。
- 2学年ほどの下の子と同じくらいの身長
- 年間の身長の伸び率が明らかに低い
といった場合は、もしかしたらもっと根本的な治療をする必要があるかもしれません。
そういった場合は、専門医を受診してみることをおすすめします。
病院では、いくつかの検査をして、治療が必要かどうかの診断をしてくれます。
家族のみで不安や悩みを抱えずに、まずは相談をしに行きましょう。
【余談】運営者の話
私自身も小学校の時は2学年ほど身長が低かったです。
一度、病院で検査してもらおうという話がでたのですが、治療の診断などで、注射とかされるのが怖すぎて、いつも断ってました。
子ども心ながら、身長を伸ばしたいという気持ちと、他に逃げたく要因があるとどうしても一歩踏み出せないものです。
親としてはなかなか難しいですが、子どもの微妙な心理状態を読んであげて、うまく付き合っていかねばならないものです。
「低身長」の主な原因
一口に「低身長」といっても、病気の場合もあればそうでない場合もあります。
また病気が原因でも様々な原因があります。
病気が原因の場合は一早い対処が必要になりますので、早めに検査をすることをお勧めします。
1:体質的低身長
体質的な低身長で、病気ではありません。
この場合は、極端なほどの低身長になることはあまりなりません。
2:思春期遅発症
思春期や成長期が人より遅れてくるパターンです。
高校生になって急に身長が伸びるという人がこれに当てはまります。
これも病気ではなく、最終的に基準の身長に達するパターンが多く、治療も不要になります。
3:栄養不足による低身長
家庭環境などで身長が伸び悩むことはありますが、極端なほど低い身長にはなりません。
4:心理的・環境的要因による低身長
家庭環境が不安定だったりすると、子どもは不安に思い、無意識で早く大人になろうとする傾向があります。
いわゆる「早熟」が心理的な要因から早く引き起こされてしまうのですが、早い段階で「思春期」を迎えてしまうと、身長の伸びが悪くなってしまいます。
後天的に身長を伸ばすのであれば、「早熟」は避けるべきなのです。
5:染色体異常による低身長
ターナー症候群といって、骨が固まるのが遅く、子どもの骨である期間が長くなります。
「ホルモン治療」が必要になります。
6:骨の病気による低身長
「軟骨異栄養失調症」という軟骨に異常が見られるケースがあり、極端な低身長になります。
成長ホルモンの投与がある程度有効になります。
7:ホルモンの病気による低身長
「成長ホルモン分泌不全性低身長」や「甲状腺機能低下症」などホルモンの病気による低身長があります。
8:内蔵の病気による低身長
慢性腎不全の場合は、成長ホルモンの投与である程度は効果が期待できます。
治療が必要か否かを判断するスクリーニング検査
ステップ1:成長曲線を正確に描く。
日本の身体測定は世界に類をみない程、頻繁に行われております。
そのため、ある程度その「統計データ」を元にすることにより今後の身長の伸びがある程度予測することができます。
方法は、何歳なんか月の時の身長を具体的に記入して、グラフにしていくことです。
また出生児の身長・体重から割り出していきます。
まずは、自分自身の状況をしっかりと認識し、分析することが大切になります。
ステップ2|手のレントゲン検査を行う。
身長が今後のびるかどうかは、骨の状態を見るとある程度、わかります。
手の甲の骨で「骨端線」の有無の確認と、骨格の発達具合である程度の目安をつけることができます。
以前の記事でも書きましたが、私自身腕の負傷でレントゲン検査をした時に、整形外科の先生に聞いたら、身長がのびるかどうかの有無を一瞬で回答してくれました。
ステップ3|血液検査を行う。
これが一番確実な方法ですが、血液検査をすることにより、身長をのバウ上で大切な「ソマトメジンC」の測定を実施します。
「ソマトメジンC」とは「成長ホルモン」の分泌が行われることで肝臓を中心とした臓器から生成される身長を伸ばす上でとても大切な成分になります。
血液検査により、この「ソマトメジンC」を調べることで、正しく「成長ホルモン」が分泌されているかがわかるのです。
成長ホルモン分泌負荷検査
スクリーニング検査の実施後
上記のステップを踏み、その結果「成長ホルモン」の分泌に異常が認められる場合次の検査に入ります。
次は「成長ホルモン分泌負荷検査」を行います。
この検査では、「成長ホルモン」が本当に正しく分泌しているかどうかを正確に検査していきます。
成長ホルモン分泌負荷検査の方法
成長ホルモンを分泌する働きのある薬を注射し、血液中の「成長ホルモン」が正常に分泌するかどうかを調べます。
途中で何度も採血するために、検査中は点滴のような状態にして、度々採血していきます。
約3時間にわたって数回の採血を行い、「成長ホルモン」の分泌具合を調べていきます。
「成長ホルモン分泌負荷検査」には
- アルギニン負荷検査
- インスリン負荷検査
- クロニジン負荷検査
- グルカゴン負荷検査
- L−DOPPA負荷検査
の5種類があり、それぞれの検査で「成長ホルモン」が分泌されるような状態を作り、それでも成長ホルモンが出るかどうかを検査します。
その結果、「成長ホルモン」の分泌が少ない場合やでない場合は、「成長ホルモン分泌不全低身長症」であると診断されます。
低身長のための成長ホルモン療法
「成長ホルモン」治療とは?
くわしい検査を行い、「成長ホルモン」が不足している場合には、「成長ホルモン」療法が必要になる場合があります。
成長ホルモンが不足している場合は、思春期が遅れる傾向にあり、普通の人よりも身長の伸びや成長のタイミングが異なったりします。
しかし、成長期を迎えるまでに、周りとおおきな身長差が出来てしまいますので、やっと身長が伸び始めても、平均身長に追いつかない状態になってしまいます。
そのような場合は、足りない「成長ホルモン」を補うことが大切になります。
「成長ホルモン治療」は主に在宅での「注射投与」がメインで当然治療に伴うリスクがあります。
「成長ホルモン治療」の効果
一般的に成長ホルモン治療を行うことで、身長の伸びは1・5〜2倍のスピードで身長が伸び始めます。
それまで年に4cm程度しか伸びてないとすれば6〜8cmほど伸びるようになります。
「成長ホルモン治療」の効果は初めの1〜2年で大きく伸び、その後緩やかになりますが、それでも治療を行う前よりも身長が伸びやすくなります。
低身長とはどのぐらいの身長のことをいうのか??
もしあなたのお子さんが、2学年年下の子どもと比べても低い身長でクラスの中でも背の順は一番前。
さらに2番に身長が低い子どもと比較しても身長差がある場合です。
また「低身長」の基準よりも高い身長だったとしても、「年間の身長の伸び率」が悪い場合も気をつけなければなりません。
子どもの現在の身長が何cmか?ということ以上に大切なのが、今、何cm伸びているか?ということです。
今、身長が低くても、ちゃんと身長が伸びているのであれば、あまり心配をする必要はありません。
低身長かどうかわかるサイト|子どもの低身長を考える成長相談室
子どもの低身長を考える成長相談室というサイトで、低身長かどうか見分ける判断ができます。
性別・生年月日・身長・体重・出生児の状況など記入を行うだけで診断をしてくれます。