今回は、「子どもの体型に合わせた食事の気をつけ方やメカニズム」についてお話します。
- 肥満
- 痩せ型
- 運動
それぞれ体型別の問題点と解決策を提示します。
子どもが太りすぎた場合の身長への弊害と対策
肥満になると身長が伸びにくくなる
「子どもはよく食べてくれるんだけど、なかなか身長が伸びないんだけど、体重ばかり増えてしまう」
子どもの肥満は、小学校低学年くらいまではプラスに働いてくれ、身長が高い子どもの方が多い傾向があります。
しかし、だんだんと身長の伸びが悪くなる場合が多くなってしまいます。
肥満は「成長ホルモン」の分泌を阻害してしまう。
子どもの太り過ぎは、身長を伸ばす上で最も大切な「成長ホルモン」の分泌を阻害してしまいます。
また太りすぎると、子どもは『早熟』しやすい傾向があり、「成長期」を早めてしまうのです。
後天的に身長を伸ばす上で大切なことは、いかにして
- 「成長期」に入るまでの期間に身長を伸ばすこと
- 「成長期」に入り始める期間を稼ぐか
にあります。
早く「成長期」を迎えてしまうとそれだけ身長が伸びるのが止まるのも早くなってしまいます。
その結果、最終的な身長が平均身長よりも低くなってしまうのです。
【肥満と成長ホルモンの関係】なぜ「成長ホルモン」の分泌が悪くなってしまうのか?
A:ずばり肥満は「カロリーの摂りすぎ」と「食品添加物」にある。
肥満児になりやすい子どもは日頃からたくさんの食事をします。
それ自体は大きな問題ではありません。
問題はカップ麺やスナック菓子、チョコなどから大量の食品添加物を取っていることになりがちです。
食品添加物は大切なミネラルを奪ってしまう
食品添加物の摂りすぎは、消化するために体の成長に必要な「ミネラル」を体外から追い出してしまいます。
肥満の子どもは一見「栄養満タン」に見えますが、食品添加物を消化する過程で体が一生懸命体外に排出しようと成長に必要な栄養、ミネラルがどんどん体外に排出してしまいます。
その結果、栄養がどんどん不足し、脳は栄養を求めて新たな食欲のサインを出します。
そうしてまた体によくない物を食べるというループを繰り返してしまいます。
これでは、本当に悪循環です。
これらの流れが、子ども自身の習慣になってしまうと脳が潜在意識レベルで染み付いてしまい、それを覚えてしまい抜けられなくなってしまいます。
肥満と成長ホルモンの関係
「成長ホルモン」は脳下垂体から分泌されるホルモンです。
「成長」とついておりますが、生涯にわたって分泌し、代謝や肉体作りに大切な役割を担ってくれています。
「成長ホルモン」の分泌のピークは思春期・成長期です。
そこから40歳ではその半分、60歳で3分の1程度になってしまいます。
子どもの頃に成長ホルモンが正しく分泌されないと、身長を伸ばす上で弊害となってしまいます。
「成長ホルモン」が分泌不全になると血中のコレステロールが上昇し、内臓脂肪や皮下脂肪が増加し、骨が弱くなってしまいます。
また成長ホルモンが不足すると精神面でも悪影響を及ぼします。
疲れやすい、イライラ、不安になる。
この状態でやけ食いなどで食事に依存してしまうとますます肥満が加速してしまいます。
つまり肥満と成長ホルモンはうまく機能してくれないと悪循環に陥りやすくなってしまいます。
【痩せ型】小食の子どもにはどうしたらよいか?
身長を伸ばすために、食事が大切なことは衆知の事実です。
しかし、子どもによっては「どうしても食べてくれない。」
そういう場合もあるものです。(私自身がそうでした。)
しかし、「食べてくれない。」や「食べるのが遅すぎる。」など無理に親が強制してもうまくいかないものです。
しかし、小食はその子どもが「なぜあまり食べないのか?」
原因を理解することで多少改善することができます。
また体質的な部分も当然ありますので、理解し暖かく見守るということも大切になります。
ここでいくつか原因と思われることを列挙していきます。
小食の原因を考える。
1:お菓子の食べ過ぎ
お菓子だけで満腹になってしまう。
また先に述べたように、体の成長に必要な栄養が足りなくなります。
2:運動不足
適度な運動は食欲を増進させます。
あまり動かないと食欲がわきません。(私自身の実体験)
3:運動のしすぎ
過度な運動も疲労で食欲がなくなります。
ただし、自分で動いているうちの中でも体が慣れないうちは食欲がありませんが、体が慣れてくれば、多少の運動過剰でも体は栄養を欲しているので全然食べるようになります。
気をつけるべきは、しごきや両親のエゴでなんでも習い事や運動など強硬スケジュールを押し付けた場合になります。
4:牛乳の飲み過ぎ
牛乳はガスが溜まりやすく、膨満感になります。
過度な牛乳やカルシウムに対する、過度な期待はやめ、本当に子どもにとって必要な栄養を知りましょう。
5:偏食に気を使いすぎる
子どもの偏食を直そうと、逆に工夫しすぎて、食事全体の雰囲気が悪くなっている場合があります。
悪い雰囲気を子どもは敏感に察知します。
6:味覚障害
外食やインスタント食品、スナック菓子などの影響で、味に対して鈍感な子どもが増えてきています。
幼少期の頃に何をたべたかが大切になりますので、気をつけましょう。
7:お腹が空いてる時に食事ができない環境にある。
本当にお腹が空いている時に食事が取れない時があります。
8:夕食の時に寝てしまう
先に挙げた原因とほとんどおなじですが、低年齢の子どもにありがち。食事時間の見直しをすべきです。
体のバイオリズムが他の大人や周囲とずれていることが多々あるものです。
9:虫歯など病気で食欲がない
虫歯や病気が原因で食欲が落ちている場合があります。
子どもからは微妙なサインが出ているはずなので、察知できるようになるといいかもしれません。
【運動型】スポーツに打ち込む場合はしっかり栄養を
- 大量のカロリー・エネルギー
- 筋肉をつけるためのタンパク質
- 血液を作るための栄養素
- 汗により失われる水分とミネラル
子供によっては、運動に打ち込んでいる場合もあります。
多くのスポーツは大量のエネルギーを消費します。
汗などからミネラルが失われ、筋肉なども損傷するためその分栄養が必要になります。
スポーツ選手が1日に必要なエネルギーは場合によっては常人の2倍以上必要な場合があります。
運動をすることで大量に成長ホルモンが分泌されますので、特にタンパク質をしっかり補充したいところです。
また1日3食の食事だけでは、栄養が足りないケースがありますので間食に栄養補助食品などを活用することでより隙間なくエネルギーを補充することが大切です。
まとめ
私自身は完全な小食で、特に肉が食べれなかったです。
噛み切ることができず、また飲み込むことができず、いつまでも多いと一口30分くらい飲み込めないことがありました。
両親からは「肉なんて贅沢なもの、私たちが子どもの頃は年に数えるほどしかたべれなかった。」
と言われたことを覚えています。
わたし自身の小食に対して、少しでも栄養をつけようと、肉を柔らかくなるように仕込んでくれたりしていたのを覚えています。
しかし、いろいろ工夫してくれても、当時は肉が全く美味しいと思わなかったのです。
また当時、親にも言ってないですが、
「動物の肉体を食べることそのものに抵抗がありました。なんで自分の1回の食事のために牛とか豚とか殺されなければならないのだろう?これから自分が死ぬまでどれだけの生き物の命を奪ってしまうのだろう?」
などと考えていました。(今でも罪悪感を感じることがあります。)
「おいおい、そんなこと考えてたの?」
と思うかもしれませんが、当時のわたしは本当にそんなことを考えていました。
要するに何が言いたいかというと、小食にしかり、太り過ぎにしかり、体質、生活環境、考え方など本当にひとくくりではわからない原因があるということ。
そして悩みを抱えているのは、親も子どもも同じです。
親がいろいろ手を売って気にしてくれたのは、わたし自身も感じましたし、また本当に悩んでいたのは、当事者の自分だと思っていました。
太り過ぎに関しても、小食に関しても、それに比例して子どもの身長が伸びないと親は悩んでしまうものです。
また原因も本当に個人差がありますので、一筋縄でいかない部分も多々あると思います。
難しい問題ですし、親心というものは伝わりづらいものですが、誠意や愛があれば伝わるものです。